【R18】死神の欲求【タナザグ?SS】
タナトス×ザグレウス?
タナトスのストーカーじみたザグレウスへの想いが爆発する遠隔自慰SS
「俺とお前の絆の証にこれを預けよう」
そう言って死神タナトスが冥府の王子ザグレウスに渡したのは任務の合間の慰みに育てた冥界鼠「モート」だった。だだしスティクスの下水道を徘徊する不潔で凶暴な冥界鼠達とは違う。少々肉体改造をしてあるが大きな鼻に手入れの行き届いた毛並みが心地良い愛らしい冥界鼠だ。
ありがとう大事にするよと言ってザグレウスの懐に入れられ冥友となったモート。
ザグレウスが強く念じればモートを介しタナトスは思念体を飛ばし助力する事が出来る。かつタナトスとザグレウスの肉体が繋がった今ではそれ以上の能力が備わっていた。ザグレウスは気付いてはいないがタナトスが強く念じればいつでも愛しい伴侶を遠視(千里眼)出来るのだ。
ザグレウスは父である冥王ハデスから正式に冥界の保守点検(と言っても破壊行為のほうが多いが)を認められ任務に励んでいる。ようやく見出した己の役目に勤しむ伴侶を引き留めるのは無粋と見守るタナトスだが、無限の時間を持つ神々には刹那の時間でも恋人達には永遠に感じてしまう。私生活を覗くのは相手に失礼だと思いながらも愛しい伴侶の事を知りたくなるのは神とはいえ抗えない。
タナトスは意識を集中しモートに思念を飛ばすと脳裏に浮かんだそこはザグレウスの私室のようだった。どうやら冥界の勤めを終え帰還したばかりらしい。無造作に放り投げた装飾品と衣類が散乱し全裸で寝具に座り込むしどけない伴侶の姿。帰還したなら俺に挨拶くらい…と不満が漏れそうになった直後、ザグレウスは己の男根をさすり始めた。小さなため息がだんだん大きな喘ぎに、手の中に収まっていたモノがはみ出すほど膨張し亀頭から男蜜が溢れ出している。
緩急つけ前を扱きながらも器用にもう片方の手で菊門に指を出し入れしはじめたザグレウス。「ああ…」や「うっっ」の喘ぎ声の合間に「タナトス…」と微かに伴侶の名前が漏れた。指を伴侶の肉体に見立て慰めているのだ。ぬぽぬぽと指が一本、もう一本と穴の中にのめり込んでゆく。その度に穴が拡張され桃色の肉壁が垣間見えた。薄暗い王子の私室でも痴態が鮮明に見える様はモートの冥界鼠の能力のおかげだ。
自分を妄想し自慰をするザグレウスの行為にタナトスは驚きつつもその様に欲情している自分にも驚く。そしていつのまにか熱く固く屹立した己を解放し遠視の向こうの相手と同じように扱き始めた。ザグレウスのそれより大きいタナトスの男根はすでに男蜜が滴り扱く指の動きが更に滑らかになる。脳裏にはザグレウスの痴態が浮かびあがり覗き見する背徳感が更に刺激を増してゆく。
己の体の感覚を知る死神の長く美しい指が亀頭から裏筋をなで太い根を絶妙に擦り上げてゆく。ザグレウスがそうしていると思い込み同時に脳内でザグレウスを犯す。
「はぁっはっはっっっあああ…‼︎」とザグレウスの呼吸が一段と早くそして艶かしく乱れてきた。下腹部が痙攣し全身に玉のような汗が吹き出す。その蜜を吸えればどんなに甘露か、タナトスは睨めるように遠視しながら悔しく思う。
菊門にはいつの間にか三本もの指が入りぬちりねちりと侵食され、垂れ下がっていた陰嚢が肉体に張り付くようにぷっくりと膨れ微動する。そしてついに強く握った男根の充血した亀頭の先から勢いよく種汁が放出された。
一部始終を見ていたモートはすぐさま柔らかい布を探し出しザグレウスのびくつく亀頭にあてがいまだ放出している種汁を器用に拭う。慣れている。何度もザグレウスの自慰の補助をしているのだろう。
その様子を鑑賞していたタナトスも陰嚢がきゅっと持ち上がる奇妙な感覚と共に放精した。男蜜と種汁が混ざった液体が尿道をびゅくびゅくと刺激する。意識が飛びそうになるがなんとか持ち堪えた。
快楽の波が過ぎ去り落ち着きを取り戻したザグレウス。
「ははっ…今回も随分出しちゃったな。こんな事をしている俺を見たらタナトスの奴、幻滅するだろう」
モートに語りかけながら王子も一緒に後始末を始めた。
幻滅するどころではない、己の事を想いながら自慰をする伴侶に愛しさが爆発しそうになるタナトス。
放精したばかりとはいえ若い男神達はすぐ回復するだろう。
熱い肉体を持て余している死神は更なる想いを遂げるべく身支度を整え始めた(さすがに遠視で覗き見をし自分も自慰をしていたとは言えない)。
ザグレウスの今の肉壺のとろけ具合ならタナトスの男根を容易に咥え込めるはずだ。挿入時のえもいわれぬ快楽を夢想し冥府の王子の私室に向かう死神であった。
〜あとがき〜
遠隔自慰…今風に言えばリモートオナニー。
漫画のネームを考えていたらいつのまにかSSになっていた。
誤字脱字やおかしな表現は見つけ次第修正。
気力があれば漫画にして続きも描くかも。
表紙イメージは
「素材置き場」さんからお借りしましたありがとうございました。